自律神経。
良く聞きますけれど、これって何なんでしょうね。
私の母はその昔良く「自律神経失調症」になって何日も寝込む事がありました。母に良く似ていると言われていた私は、将来同じように何日も寝込むような病気になったらイヤだなぁなんて思っていた物です。でも、自律神経失調症は、遺伝でもなんでもありません。自分で自律神経を整えれば防ぐ事が出来るものだったのです。
そして自律神経は自分が、家族が元気な毎日を過ごす為に大事な、大切な神経なのです。
自律神経の仕組みを知っていると、何かの症状がでたときに、原因や対応方法を考えるヒントになります。なるべく分かりやすく書くつもりですので、どうかじぃーーーくり読んでくださいね。
<自律神経とは?>
自律神経は脳から脊髄を通り、背骨と背骨の間から体の各器官へと広がっています。
自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」の二つに分けられます。この二つの神経は「拮抗」と言ってシーソーのように二つで押し合いへし合いするのです。交感神経が30くらいだったら副交感神経は70くらいとか、交感神経が20くらいだったら、副交感神経は80くらいとか。あっちに傾くともう一方は上に上がる。みたいにお互いがバランスを取り合っているのです。
*勝手に写真使っていますが、この美しいバランスポーズは明日香ちゃんです。
<交感神経>
交感神経は、お昼間元気に活動する為の神経です。
目が冴えてやる気がいっぱいで興奮する感じ。アドレナリン放出タイムです。身体にぎゅぅーと力を入れて固くする感じ。その為血圧が上がり、体温を下げます。緊張しているとき、ストレスがかかっている時は交感神経が優位です。そしてストレスに対抗するホルモンを分泌します。何かを一所懸命打ち込んでいる時ってお腹空かないですよね。交感神経優位な時は食欲低下、消化機能も低下します。
交感神経が最も優位な時間帯は昼の10時から午後2時まで。
<副交感神経>
副交感神経は、夜にリラックスして身体を休める働きをします。目が重くなり、やる気が失せてだるくなる感じ。食事をしたとき、ほっとした時なんかは副交感神経が優位です。
血管が開くので血圧を下げ、血流が良くなるため体温を上げます。食欲増進させ、消化機能も活発になります。つかれた身体を修復して、免疫力をあげます。身体がゆるくなって、柔らかくなる感じ。身体の外側に力が広がる感じ。なので、喘息やアトピーなどのアレルギーが出やすい状態でもあります。
副交感神経が一番優位な時間帯は夜の10時から夜中の2時まで。
<季節やお天気、環境に寄って変わって行く>
自律神経は、一日のサイクルでは昼間は交感神経が優位。夜は副交感神経が優位。
季節のサイクルでは、冬は交感神経。寒い!って身体がぎゅーっと縮こまりますね。夏は副交感神経。暑いって開放的になりますよね。お天気では、晴れの日は交感神経。曇りや雨だと副交感神経。 お天気悪い日に頭痛の人、多いです。
周りの環境に合わせて、身体が自然とバランスをとっているのです。人間の身体の機能って本当に素晴らしいと感動します。
<自律神経失調症>
ところが、自律神経は時にどちらか一方に傾いてしまって、長い間そのままになってしまう事があります。
例えば夜遅くまで残業して家に帰ると、目が冴えて眠れなくなったりしませんか?明日が遠足だと思うと、興奮して眠れない!なんて子どもも多いですよね。
こんな風に交感神経が活発になった状態が長期間続くと、これ以上こっちむいてられない!とバランスを取る為に、ある日何かをきっかけに突然、一気に副交感神経に傾いてしまいます。
しんどくて、しんどくて、どうしても起き上がれなくなったり、アレルギー体質の人はアトピーが急激に悪化する、ぜんそく発作が出る、鼻炎症状が止まらない。など。
こう言う状態を「副交感神経反射」と言います。
普段忙しく働いている人が、休日になると調子が悪くなったり、頭痛がしたり。私はアレルギーに悩んでいた会社員時代、夜に家に着いたとたん、身体中がかゆくなって、掻きむしっていました。お医者さまにその事を伝えると「気のせいじゃ無い?」と言われましたが、私は「ほっとするから痒くなるんだ。」と確信していました。 自律神経の事を学んで自分の身体の声は正しかった!と気づきました。
<副交感神経反射になった時の対応>
こんな風になってしまった場合は、すこぉーしだけ交感神経側に傾くよう心がけてあげると少し楽になります。
例えばぜんそく発作が出た夜は、身体を起こした状態で寝るようにするとか、ペパーミントなどの交感神経を促すエッセンシャルオイルを使ってみるとか。
でも、そんな時に「ゆっくりしていられない」とがんばって、無理矢理に交感神経モードにしてしまうのはXXです。
だってこの症状は今まで交感神経に傾きすぎた為に出て来た症状だから。身体はバランスの取れる状態に戻そうとして、副交感神経反射を起こしているのです。
<根本的に解決するには>
その症状を解消したいのであれば、お薬を飲むよりも普段からのストレスケアの方が大事です。今の時代、どうしても交感神経よりに傾きがち。毎日の生活の中でしっかりと副交感神経も働かせるよう心がける事です。
風邪を引いた時に夜に熱が高くなるのは、副交感神経によりリンパ球と言うウイルスと戦う免疫細胞が活発になるからです。
自律神経は自分の身体を健康な状態へ戻そうとする働きをしてくれます。なので、その働きを「忙しいから」と言う理由で阻害してはいけないのです。
ストレスが続いて胃潰瘍などの組織障害を起こすのは交感神経優位な時間がつづき、顆粒球と言う免疫細胞が増えすぎて炎症を起こし自分の組織まで破壊して行くからです。
交感神経に偏った生活が長引くと、血流が悪くなり身体が冷えた状態が続くので万病のもと。低体温が大好きな癌になりやすいとも言われています。
良く自律神経失調症で寝込んでいた私の母は色んな事に耐えて来た人で、きっと彼女の中ではそれが「あたりまえ」だったのだと思いますが、身体は正直に「休め」のシグナルを出してくれていたのですね。今は早寝早起きで毎日を楽しく過ごせているようで、自律神経も整い、寝込む事も殆ど無くなったそうです。
自律神経は交感神経、副交感神経、どちらに傾きすぎても病気になってしまいます。大事なのは毎日の状況や季節、環境に応じてバランスをうまく取って行く事だと思います。
さぁーーーみなさん、今日から早寝早起きしてみましょう!
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